この記事は禅寺僧侶の立場から、法事について解説します。
法事とは何か
教科書的には、法事とは、故人や先祖を供養するために行われる仏教儀式です、となります。
厳密には、法要(僧侶がお経をあげる仏教儀式)+会食・親族の集まり、を一般的には法事と呼んでいます。
先祖供養には、寺院で行われるお彼岸、施餓鬼会等の法要、仏壇に手を合わせる・お供え物をする、故人のことを想う、等々、様々な機会があります。その中でも法事は最も大きな影響がある供養になるかと思います。
なぜ法事は行われてきたのか
教科書的には、故人の冥福を祈り、追善供養を行うため、ということになります。
(追善供養とは、生きている人が善行を積み、その功徳を故人に向けることです)
日本仏教では、読経・焼香・布施などを通じて、故人を供養する考え方が発達しました。
また、法事には、家族・親族が集まる、故人を思い出す(偲ぶ)、家系を確認する(あの人誰だっけ)、
という役割もあります。
また、当然ですが現世利益をもたらす役割もあります。人間は利益がないと継続しようとは思いません。
なぜ決まった時期に法事を行うのか
一般的に、初七日、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十五回忌、三十三回忌、五十回忌、が行われます。
(場合によっては、二十三回忌、二十七回忌が追加される等、二十回忌以降は考え方に違いが見られます)
亡き人を想うことで、
- 感謝が生まれる
- 高い視点から物事を整理することができる
- 人生を見つめ直せる 等
の様々なプラスの側面があります。供養の記事でも書いていますが、
『人間は考える葦である』、という名言を残したデカルトは、著名人が集うサロンで神は本当にいるのか、という議論になった際、神がいようといまいと信仰を持った方が良い、と述べました。そのことにより規律・節制、視点の高さ等が生まれ、人生に良い影響が生まれるというロジックです。
決まった時期に法事を行うことは信仰という意味でも利益があるということです。
法事の霊的な意味合い
法事は一般的には、菩提寺または御自宅で執り行われるかと思います。面倒くさいと言って法事を執り行わない選択も出来るのにも関わらず法事を執り行うこと自体簡単な修行になっています。魂をひと磨きといったところです。
また、僧侶があげるお経でお祓いの効果もあります。
一番喜ばれるのは何より法事を執り行ってもらった御先祖様でしょう。法要で読まれるお経は向こうの世界で大変助けになり、またパワーにもなります。御先祖様の一段レベルが上がったパワーが子孫である私たちに循環しないはずもありません。先祖から子孫への大きなエネルギーの循環がパワーアップされ、幸運や厄除け等に効果があります。
法事が終わった後には、これでまた私の霊的なレベルは一段上がった、必ず人生は良い方向に向かうと固く信じてください。
ちょっとした注意事項
運が良くなるはずなのに、パッとしない。と思うこともあるかと思います。
願掛けの例:
願掛けを行ったのに叶わない⇒良くあります。その場合は、それは今ではない、その方向で願いが叶うと良くない方向に行く、等、願いが叶うとあなたにとって良くない、ということがあります。神仏は基本的には間違わない、ということを踏まえて今一度考えてみてください。
何事もないのは、運が良くないと思っているが実は難を逃れている例:
そんなにいい事もないな~、と考えていてもよくよく考えてみると難を逃れている場合が結構あります。転勤で自分に合わない地域に行くことがほぼ決まっていたがなくなった(でもその顛末は自分自身の知るところではない)。探し物をして家を出るのが1分遅れた、時間通りに出ていた場合、良くない出会いが発生していた可能性があった(でもその顛末は自分自身の知るところではない)。
ついていないと思ったことが実は大きな守りであった例:
バイクで楽しみにしていたツーリングに行こうとしたときに、なぜか故障していた(昨日までは全く何の問題もなかったのに)。ついてない。でも、そのまま出かけていた場合、高い確率で事故に合っていた。
このようなこともあります。このようなことも踏まえて、自分は良くなっている、繁栄・発展するはず、と常に考えていることは大変重要です。
まとめ
法事とは、亡き人と再会する時間だと考えることもできます。
実際に会うことはできません。
しかし、法事の席で故人の話をし、思い出を語り、手を合わせることで、私たちはもう一度その方とのご縁を感じることができます。
法事によって最も変化するのは亡くなった方ではなく、生きている私たち自身なのかもしれません。
だからこそ法事は何百年もの間、人々の暮らしの中で受け継がれてきたのでしょう。
供養とは、亡き人を偲ぶと同時に、自らを整え、繁栄・発展に向かうための時間でもあるのです。
【御参考】
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