この記事は禅寺僧侶の立場から、位牌について解説します。
位牌とは何か
ときおり位牌に御霊が宿っているという理解をされている方がいらっしゃいますが、御先祖様はじっと位牌にいらっしゃるほど暇ではありません。向こうの世界でやること(仕事的なもの)も沢山あります。
基本的には、御先祖様の窓口が位牌になります。お盆等の時期には位牌がある家に帰ってこられます(50回忌まで)。
(御位牌とお墓(納骨堂・合葬墓等含む)の2つが窓口となり得ます、対面コミュニケーションのようなイメージです)
客観的に見ると、位牌は、仏壇に安置する(ことが多い)故人の戒名や法名を書くもの、ということになります。
漆で塗られた(金文字の)位牌を本位牌と木の木目が見える位牌を白木位牌、と呼ぶこともあります。霊的な機能としては、位牌ですので違いはありません(見た目の違いだけです)。窓口機能です。
位牌そのものはお釈迦様の時代の仏教にはありません。
つまり、位牌は仏教の絶対条件ではありません。インド仏教⇒中国仏教⇒日本仏教、という流れの中で、中国の祖先祭祀文化と仏教が融合して生まれたものと推察されています。
しかし、現在の日本仏教の霊的システム上では、窓口としての機能を保持しています(理由は分かりません)。
なぜ位牌は作られてきたのか
中国では、後漢(25~220年頃):祖先の名前を記した木簡・木主・神主が使われる
日本では、鎌倉時代(1185~1333年):禅宗僧侶により日本へ伝来
中国では、2,000年程度、日本では、1,000年程度の歴史があります。
現世で有効な機能としては、
① 故人を忘れないため:位牌を見る⇒故人を思い出す⇒手を合わせる⇒感謝する
② 家族をつなぐため:位牌は一族の歴史そのものでもあります。
③ 心を整えるため:自分自身が大きな流れの中の一員であり常に一人ではないことを思い出す。その中で人生を見つめ直す。
そのような意味で位牌は現世利益の重要な装置であるということが言えます。
まとめ
「位牌は故人のための道具というより、生きている人が供養を続けるための装置である」、ということが言えるかと思います。
供養を行うことによって御先祖様と(現世での)子孫という大きな流れの中でエネルギーが高められ、力が上がっていきます。
当然、現世での繁栄・発展につながります。
供養とは、亡き人を偲ぶと同時に、自らを整え、繁栄・発展に向かうための時間でもあるのです。
【御参考】
海洋散骨:シーセレモニー|小型クルーザーでの家族だけの海洋散骨
お花のお供え:暮らしに花をタスことで、タスかる人や花を増やしたい【花の定期便(タスハナ)】